朝日による小沢叩きの2/19の
社説の中に、「確たる恒久財源の当てもなく、マニフェスト実現のスローガンばかりを繰り返す方がよほど無責任である」という主張がある。この「恒久財源」という言葉が、最近、やたらマスコミと政治の世界で使われるようになっている。「ペイアズユーゴー」の言葉も同じで、今では財政を議論する上での金科玉条の説得術語になっている。この「恒久財源」という言葉だが、昔はこれほど頻繁には使われていなかった。財政理論上の概念として学問的に定義が与えられているのか調べようとしたが、ネットでも専門的な情報は確認できず、手元にある神野直彦の本を何冊か捲っても、この語法は一度も出て来ない。「恒久財源」とは何だろうか。一般通念としては、税収の中で年々歳々の景気変動に左右されにくいもの、常に一定の徴収を確保できる税制、つまり間接税を指し、特に消費税を指すと考えられている。「恒久財源」という言葉について、できれば野党の議員は国会で質問して政府答弁で意味を確定させて欲しいし、経済学者や財政学者にはタームの批判をお願いしたい。外国や学界でもこの財政用語は一般的な概念なのか。直感として、私はこの言葉に胡散臭さを感じる。官僚が消費税増税を正当化し、その政策を国民の意識に受け入れさせる意図で操縦しているイデオロギー・デバイスではないのか。