5/17のサンデーモーニングを見ていたら、民主党代表選の話題のところで浅井慎平がとてもいいコメントをしていた。小沢か非小沢かだとか、自民か民主かというような軽い選択ではなく、今度の選挙では自分たちが主権者なのだということを考えないといけないと言っていた。浅井慎平はずっとこの番組に出ていて、私は長い間、彼のことを評価していなかった。専門的な知識もなく、「素人さ」をエクスキューズにする軽い発言が多いように感じていたからだ。しかし最近の鬼気迫る言葉、政治への憂いを真剣に言葉にする態度には強く胸を打たれる。出演者の中で最も深い危機感を持ち、それをテレビの視聴者に向って懸命に伝えようとしている。表情が違う。あの岸井成格が最後にコメントを纏めるとき、最も不信感と不快感を露わにした表情で聞いているのが浅井慎平で、そのことで浅井慎平こそが本物だということがよくわかる。岸井成格が、言葉の上っ面で巧く視聴者を騙そうとしていることを見抜いていて、「何を言ってるんだ」「いい加減なことを言うな」と心の中で思っている。浅井慎平の岸井成格に対する不信の視線こそが、まさにわれわれの政治への気分を率直に代弁してくれている。