一昨日(3/21)、テレビ報道で「消費税を考える国民会議」の設立総会の様子が紹介されていた。日本チェーンストア協会の清水信次が代表、川内博史が幹事長に就き、50人の国会議員を集めている。何やら、昨年の「TPPを考える国民会議」を想起させる政治の動きだ。ネットの中を探したが、HPを開設しておらず、どこまで本気なのかよく分からない。昨年の「TPPを考える国民会議」には、事務局があってHPも公開され、何名かの専従が都内のオフィスの一室に詰めていた。「消費税を考える国民会議」も、そうした体制が準備されるのだろうか。気になるのは、この「国民会議」に学者の名前がない点だ。宇沢弘文が代表世話人となった「TPPを考える国民会議」には、金子勝や榊原英資など錚々たる顔ぶれが並び、「国民会議」と呼ぶに相応しい説得的な陣容を構えていた。「消費税を考える国民会議」も、その運動を一般に向けて強く訴求し示威するつもりなら、マスコミが大きく報道してくれる設立総会の機を捉えて、国民が頷いて納得する著名人を並べるべきだった。注目を集め、論争を喚起すべきだった。それが運動論として定石である。流通業界の代表だけでは弱い。だが、ここで礑と立ち止まるのである。それでは、学者として誰が「消費税を考える国民会議」に名を連ねるのかと。該当する人物がいるのかと。名前が誰も思い浮かばない。一人も出て来ない。