具体策として、今後どうすればよいか。一つの試論的提案だが、中国は、韓国と協力して、ネット版の日本語放送局を開設したらどうだろうか。本拠は大連。単にCCTVのニュースの音声を日本語で流すだけでなく、歴史認識の問題にフォーカスした本格的な特集番組を制作し、日本語で流すのである。中国の日本語での情報発信のサイトとしては、
中国網(チャイナネット)があり、
人民網(人民日報)がある。動画情報としてCS放送を流している
大冨(CCTV)がある。だが、ネットでの活動に注力してはおらず、世間で注目もされていない。アクセスも少ないはずだ。ネットに特化して、ネットのユーザーだけを対象にした放送局を作り番組提供をすることである。これは、中国が国家プロジェクトとして本気で取り組んでいい政策で、今こそ立ち上げるべき事業だと思われる。日本のマスコミとネットでは、最早、正確な日中・日韓の歴史事実が国内に伝えられることはないし、情報は右翼的に捏造され歪曲されたものしか出回らない。出版世界も同様であり、正常なものは異端とされて排撃され、無視され、市場の商品にならない。右翼的偏向が夥しいものほど店頭でよく売れる。今後の日本の政治動向を考えたとき、学校での近現代史教育の中身は、ますます安倍晋三的、橋下徹的、「つくる会」的な方向にシフトするはずで、学校は右翼ロボットの生産工場の任務を帯びることになるだろう。