慰安婦問題はこれからどうなるのだろう。今回は、矢面に出て騒動した橋下徹が叩かれ、国際社会から大きな非難を浴びる顛末となった。5/27の外国特派員協会の会見とその後の反応を見るかぎり、海外のプレスのこの問題に対する認識は一致していて、各国各社の間で特に大きな隔たりはない。それは、この問題で各国政府のが発したコメントに温度差がないのと同じである。海外からの批判を代表するものとして、5/16の米国務省の
サキの「言語道断で侮辱的」がある。サキの批判は、単に米軍への侮辱に対してだけでなく橋下徹の慰安婦認識に対しても向けられていて、「性を目的に人身売買された女性たちの身に起きた出来事は嘆かわしく、とてつもなく重大な人権侵害であることは明白だ」と断言した。これが米国政府の慰安婦についての公式な歴史認識だ。ロシア外務省の報道官は、5/23、橋下徹の暴言事件に
言及し、「日本の政治家が第2次世界大戦中、多くの国の女性に慰安婦となることを強要した恥ずべき行為を水に流すような言い訳をした。橋下徹氏の発言は特に厚顔無恥だ」と厳しく批判している。フィリピン外務省の報道官は、素早い反応で5/15に
声明を発表し、「当時の日本軍の暴行にかかわる慰安婦問題は女性の名誉と尊厳への深刻な侮辱だ」と言っている。政府の公式コメントではないが、インドネシアの英字紙が厳しい批判の
社説(5/15)を出したことも特筆される。