潘基文が歴史認識の問題で日本政府を批判した件、本日(8/27)の朝日に記事が見当たらず、まさかと思って全紙面をめくって探したら、4面の隅に小さく載っていた。わずか130字、簡単に見落としてしまう目立たない扱いだ。通常であれば、1面と2面に載り、国際面にも載り、二つある社説の一つで論評する重大な問題だろう。この朝日の処理は、異様な感じがするし、高い料金で購読している者として違和感を覚える。潘基文の発言以上に、朝日の無視が事件に見える。朝日は、昨夜(8/26)の報ステでもこの件を放送せず、ニュースの話題として取り上げなかった。察するに、社内で評価が割れ、論説の基本方針が定まらないのだろう。潘基文の日本批判に対して、これを前向きに受け止め、安倍政権の歴史認識を批判し、対中韓外交を矯正させる追い風にしようとする良識派と、逆に否定的に受け止め、国連事務総長による中立違反だとして政府を擁護する保守派がいて、二者の間で議論になり、社内で着地点が見出せず、社論を纏めて提示することができなかったのに違いない。大企業のサラリーマン組織の滑稽さがあらわれている。それにしても、新聞というのは文字どおり新しい情報の意味であり、ニュースというのは読んで字の如くNEWsなのに、この大事件を翌日紙面で省略とは、報道事業者として失態もいいところだ。