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2020-06-08 16:32:00
テーマ:
政治・経済
今年は4月24日から5月23日までがラマダン月だった。いわゆる断食月である。この期間、イスラム教徒は飲食、喫煙、性行為が禁止される。唾を吐くことも禁止。今回、ラマダンの礼拝密集が感染拡大のリスクになるのではという関心から報道がされたが、もっと深い視点から二つを重ね合わせる言説はなかった。誰か指摘した者はいただろうか。ほぼ時期が重なった4月、日本人はイスラム教徒たちとよく似た日常生活を送り、いわばラマダンの経験の中にいたのである。自粛という日本語を使い、禁欲と総需要抑制の日々を送った。イスラム教徒のように信仰を清めるためではなく、コロナから身を守るのが目的だったが、行動様式はよく似ている。日本人だけでなく、世界中がラマダンの苦行を行った。その結果、消費活動が抑えられ、生産活動も抑えられた。資本主義的な価値の生産と消費をドライブする軌道から半ば解放され、清貧な信仰者のような生活を送ることとなった。