会見の前日(4/8)に小保方晴子が理研に提出した「不服申立書」について吟味したい。毎日が、入手した全20枚の
文書をネットに公開している。テキストではなくFAXの写しだが、全文を読むことができる。この「不服申立書」について、
TWで4/9にこう書いた。「弁護士が入念に書いている。たいした代物だが、一言で言って、こういう詭弁の正当化はよくない。青少年の教育にきわめて悪影響だ。学生がこういう詭弁のテクニックを覚えてしまう。やめてくれと言いたい。社会正義を守るのが弁護士なのに」。小保方晴子の事件の本質を
ソクラテスの問題だと捉えるのは、そこにまさに詭弁の契機が大きく幅を利かせているからだ。この事件の主役は詭弁である。ソフィスト主義の科学への侵害だ。小保方晴子を擁護する側の主張というのは、錯誤による感情論に塗れながら、同時にグロテスクな詭弁に充ち満ちている点を特徴としている。最初に、ネットの辞書で「
詭弁」の言葉の意味を確認しよう。「(1)道理に合わないことを強引に正当化しようとする弁論。こじつけ。(2)《sophism》論理学で、外見・形式をもっともらしく見せかけた虚偽の論法」。もう少し詳しい
説明を見ると、こう記述されている。「『詭弁』の概念がいつごろ誕生したのかは明白ではないが、それが飛躍的に発展したのは古代ギリシャの時代であった。この時代は、弁舌に長じた哲学者達を多く輩出し、『詭弁家』とも称される『ソフィスト』の存在を生んだ」。