昨日(6/29)、集団的自衛権の行使容認に反対する男性が、新宿駅前の歩道橋上で抗議の焼身自殺を図る
事件が起きた。幸い一命はとりとめたが、全身火傷で全治1-2か月の重症と
報道されている。思い出すことが二つあり、一つは1970年11月に起きた三島由紀夫の割腹自殺事件であり、もう一つは2005年8月の郵政選挙の公示日の朝に起きた
事件である。長野からワゴン車を運転してきた50歳の主婦が、官邸の北門から敷地内に突入しようとして、警備陣に阻まれ、停止させられた車内で刃物で身体を刺して
自殺した。車の中に小泉政権の政治運営に抗議するビラが残されていたと伝えられたが、メッセージの中味は不明のまま、全くマスコミの続報で説明されることがなかった。それどころか、本人の人物像も、事件の動機や背景についても、新聞でも週刊誌でも何も紹介されなかった。頭のおかしな中年の女が人騒がせな妄動に及んだというような、問題を不当に矮小化した報道が当日のテレビで流され、翌日からは情報が途絶え、誰も触れることなくそのまま忘れ去られて行った。それから12日後に行われた選挙では、小泉劇場の旋風を起こした自民党が圧勝する。選挙への影響を恐れた小泉純一郎が、具体的にはヒムラーの飯島勲が、報道管制を敷いて取材を封殺したことは間違いない。事件が起きたのが官邸だったため、一切を隠蔽することが可能だった。