オリバー・ストーンがディープステートについて語っている記述を見つけた。『もうひとつの日米戦後史』(詩想社)という新書の中にあり、木村朗が文章を書いている。オリバー・ストーンへのインタビューの中で飛び出した歴史の逸話だ。意外な内容だったので驚いた。その部分を抜粋する。
特に注目されるのが、「ディープステート(闇の政府:国家内国家)」の存在への言及と「アメリカ例外主義」の危険性への警鐘、そして恐怖で国民を動かすやり方への欺瞞性の告発です。
まず、「ディープステート」の存在ですが、ストーン監督は原爆投下の責任者であるグローヴス将軍を取り上げて、「彼は非常に強硬派で、トルーマンのことをアメリカの意思決定に関われない人物だと評していました。そして、意思決定はディープステートがするのだと言っていたのです」、「トルーマンは、その既定路線に乗っかっていただけの人であって、ディープステートのシステムとして、ソビエトを威嚇するために、原爆は開発されていたからです」という重要な指摘をしています。(p.244)