一昨日(5/28)の特別委での志位和夫の質疑は素晴らしかった。ネットに賞賛する声が多く上がっていたが、NHKの国会中継を見逃した者はぜひ
録画を確認していただきたい。審議全体のトリを務めた志位和夫の持ち時間は60分だったが、時間はあっと言う間に流れ、30分くらいの短さだったような感覚だった。退屈しないどころか、完璧な講義が目の前で展開され、まさに溜飲が下がる思いをさせられた。志位和夫の質疑には構成がある。入念に練られた設計があり、起承転結のストーリーとドラマがある。持ち時間を考え、相手の回答を予測想定し、問答の中で政治の真実を明らかにする見事なシナリオがある。討論は、最初から最後まで志位和夫が主導権を握り続け、政府側を窮地に追い込み、脱線や混乱を許すことなく、目的とする最後の着地点の結論に持って行く。昨日の質疑は全体で四つの部分に分かれていた。第一部はISAFに参加したドイツ軍の話で、戦後初めて憲法解釈を変え、NATOの域外に派兵したドイツ軍が、本来は治安維持と復興支援を目的とした活動が、現地で戦闘に巻き込まれ、55人の犠牲者を出しただけでなく、多数の民間人を誤爆で殺傷する事態に陥り、ドイツ社会に深刻な傷痕を残した事実を紹介。この法案がこの国の将来にもたらす禍根をリアルに想像させ、議場の空気を一気に静粛にさせた。