昨日(6/4)、3人の憲法学者が安保法制を「違憲」だと見解を示した件は、非常に意外で、また痛快な出来事だった。このハプニングは昨日午前中の衆院憲法審査会で起きていて、すぐにネットでニュースとして発信され、午後には波紋が広がっていたが、ネットの情報ではよく事情が掴めなかった。長谷部恭男は、かねてより集団的自衛権行使の解釈改憲に反対の論陣を張っていて、1年前のちょうど今ごろ、朝日の紙面記事に頻繁に登場している。長谷部恭男が集団的自衛権の行使に異を唱える立場の学者であることは、世間の常識で、永田町の住人で知らない者は誰ももいないだろう。その長谷部恭男が国会に呼ばれ、安保法制について質問されたら、違憲だと結論を述べて説明をするのは当然のことだ。どうして、自民・公明・次世代が長谷部恭男を推薦して国会に呼んだのか。このタイミングで著名な憲法学者を参考人招致すれば、間違いなく安保法制は憲法上どうなのかという質疑になり、その是非を聴く進行に自然になる。国民はそこに強い関心があり、その興味は国会議員も同じで、安保法制の憲法判断に議論が集中しないはずがない。ひょっとして裏に何か党内政局でもあるのかと、そんな深読みを思わずするほど衝撃の敵失の発生だったが、船田元による単純ミスだった真相が夜のテレビ報道で納得できた。