< 2024年11月 > | ||||||
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英国のエリザベス2世が8日死去した。健康状態悪化の報道からわずか半日の早さで逝った。その2日前の6日、トラスの新首相信任の公務をつつがなく執り行っていて、笑顔で元気そうな姿を英国民と世界に見せていた。死を2日後に控えた96歳の重病の老体で、どれほど心身に堪えていただろうかと想像させられ、最後まで使命と責任を果たし抜いた君主の姿に感動させられる。この人らしい最後の演出であり、自身と自国の評価を高め、プリファレンスとプレステージを高めることに尽くし切った見事な人生の終幕だった。
欧州を含めて世界に立憲君主国は多くあり、そこに国王がいるけれど、英国だけは何かが違っていて、別格な印象があることをずっと思ってきた。そして、それがエリザベス女王という君主の政治的指導力と関わっているという真相を徐々に感じていた。この人のカリスマ性と政治家としてのセンスとスキルは並々ならぬものがあり、その能力によって英国の今日があるのではないかと直観していたのだけれど、ビル・クリントンがそれを裏づける証言を発していた。政治と外交で卓越した力を持った人物であると。クリントンはよく見抜いていると思う。彼女はただのお飾りの君主ではなかった。
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