有料版競馬道場で公開したエリザベス女王杯のレース回顧です。
スタニングローズは6枠11番からスタートを決めて4番手につけ、メンバー3位の34.0秒で抜け出して2馬身差で圧勝した。勝ちタイムは2分11秒1。コンクシェルが逃げて前半5F59.6秒のやや緩い流れ。上がりは34.4秒、ラップは11.7-11.1-11.6秒。中団より前につけた馬が4着まで占めた。スタニングローズは4番手から4コーナーで2番手に押し上げ、早めにスパートして後続を引き離してそのまま押し切った。Cデムーロ騎手の考えられた騎乗に馬が堪えた。秋華賞を勝った後、6戦連続で馬券圏外に終わっていたが、休み明けでも調教の動きが良くなり、Cデムーロ騎手で復活した。サンデーRはブレイディヴェーグを引っ込めたが、同じサンデーRのレガレイラではなく、スタニングローズを勝たせるためだったようだ。スタニングローズはCデムーロ騎手が積極的に動いて勝ちに行き、レガレイラはルメール騎手が動けず、直線で敢えて狭いところに突っ込んでいた。サンデーRはしてやったりか。次走の有馬記念がラストランになりそうだ。
ラヴェルは8枠16番から8番手の外につけ、メンバー5位タイの34.1秒で上がって0.4秒差の2着。マイルCSを勝ったナミュールの半妹が12番人気で激走した。川田騎手が道中レガレイラを外からマークして外に出させないようにし、外から自分のスペースを確保してスムーズなレースができたことが良かったのだろう。同コースの京都記念で2分12秒6で走って0.5秒差の5着に入った馬。今年は牡馬混合G2で善戦できれば勝ち負けできるレベルだったのだろう。ラヴェルはキャロットF、レガレイラはサンデーR。今年の重賞はルメール騎手、川田騎手がマークし合うレースが目立つが、同じ社台系馬主の馬がレガレイラをマークしたのは、社台からスタニングローズを勝たせる指示が出ていたからか。
ホールネスは1枠1番から5番手につけ、メンバー9位タイの34.4秒で上がって0.5秒差の3着。前走新潟牝馬Sを勝った馬が2番人気に支持され馬券圏内を確保し、パフォーマンスを引き上げた。これで芝2200mは[3-1-1-0]。530キロ台の大型馬の外国産馬だけに急に走らなくなる可能性があるが、来年のエリザベス女王杯のメドは立ったか。重馬場をこなすため、これからパフォーマンスアップできれば、宝塚記念も視野に入る。
レガレイラは8番手からメンバー5位タイの34.1秒で上がって0.5秒差の5着。道中外からラヴェルにマークされて動けず、直線で狭い馬群に突っ込んだが他馬と接触してトップギアに入らなかった。馬場の荒れた内を突いたことも堪えている。ルメール騎手は十分な間隔がないのに先行馬を追い抜いたため、過怠金5万円が課せられた。ルメール騎手が直線で内を突いたところに何となく違和感を感じる。これ以上書かないが、大人の事情があるのだろう。
ライラックは11番手からメンバー最速タイの33.9秒で追い込んで0.5秒差の6着。3~6着は同タイム。馬群に突っ込んで鋭く伸びてきたが、流れが緩んで位置取りが後ろ過ぎた。これでエリザベス女王杯は2、4、6着。今回はテン乗りで京都経験が少ない石川騎手。乗り慣れた騎手がもう1、2列前につければ馬券圏内があったかもしれない。
WAKUWAKU競馬道場
競馬アナリストGM