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競馬サイト「WAKUWAKU競馬道場」(1999年~)の主宰。2002年から笠倉出版「競馬大予言」の「重賞データ1本釣り」を連載中。著書は「重賞を勝つための極意」など。

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天皇賞(秋) レース展望
2016-10-27 22:22:00
テーマ: レース展望
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今週行われる天皇賞(秋)のレース展望です。

過去10年で1番人気は[4-2-2-2]で6連対。牡馬は[2-1-1-0]で3着以内を確保。牝馬は[2-1-1-2]、4歳馬は[2-1-0-0]、5歳馬は[0-0-1-2]。2番人気は[0-3-3-4]で3連対、3番人気は[0-0-2-8]で連対なし。3番人気以内の決着は1回のみ。連対馬15頭が5番人気以内、残る5頭は7、7、7、7、10番人気。最近5年の馬連は70倍、32倍、11倍、31倍、73倍で中穴決着が多い。人気馬に5番人気以下を絡めて中穴を狙うのが妙味。

連対馬20頭のうち17頭が前走G2以上で5着以内。前走6~9着は[1-2-1-35]で連対した3頭はG1実績馬。前走10着以下は[0-0-0-24]で出番なし。前走G3以下は[0-0-1-12]で3着止まり。年齢別では3歳[0-2-3-10]、4歳[4-5-2-29]、5歳[5-3-3-39]、6歳[0-0-2-26]、7歳以上[1-0-0-40]で4、5歳馬が活躍している。6歳以上の高齢馬は09年に8歳で勝ったカンパニーのみ。10年以降は[0-0-0-25]で不振。

今年の1番人気は5歳牡馬のモーリス。2番人気以下はエイシンヒカリ、ルージュバック、アンビシャス、ラブリーデイなど。前走6~9着はエイシンヒカリ(香港C1着)、サトノクラウン(ダービー3着)、ロゴタイプ(安田記念1着)、カムフィー。前走10着以下はクラレント、リアルスティール。前走G3以下はカムフィー。3歳馬は出走がなく、6歳以降の高齢馬はクラレント、ロゴタイプ、サトノノブレス、カムフィー、ヒストリカル、ラブリーデイ。今年はモーリス、エイシンヒカリの取捨、位置づけがポイント。

モーリスは昨年から7連勝し、G1は安田記念、マイルCS、香港マイル、チャンピオンズマイルを4連勝。安田記念はスローペースで折り合いを欠き、2番手から伸び切れず0.2秒差の2着。香港遠征後の中4週でいつもと違う東京競馬場での調整が影響したと言われているが、それほど仕上がりは悪くはなかった。勝ったのはスローで逃げた社台のロゴタイプ。前走札幌記念は中団の外からメンバー最速タイの36.3秒で伸びて2馬身差の2着。勝ったネオリアリズムは内ラチ沿いをロスなく回ったが、モーリスは外を回っていた。

距離2000mのメドは立ったが、モレイラ騎手はベストではないとコメントしている。東京では安田記念1、2着があるが、距離2000mを克服できるかが最大のポイント。外枠から外々を回されると厳しくなるが、JRAは昨年ワンツーを決めたラブリーデイ、ステファノスを8枠に入れ、モーリスを5枠8番に入れてきた。ムーア騎手では香港マイル、チャンピオンズマイルを勝ち2戦2勝。日本のマイル路線は中距離路線よりレベルが低い点と左回りの東京ではそれほど切れる脚を使っていない点をどう考えるか。

エイシンヒカリは芝2000mの香港カップと芝1800mのイスパーン賞を逃げ切ってG1を連勝。イスパーン賞のレーテイング129は世界トップレベル。前走プリンスオブウェールズSは1番人気に支持されたが、折り合いを欠いて最下位の6着に終わった。雨が降ってかなり馬場が悪くなっていたが、重馬場が敗因ではない。天皇賞(秋)、香港カップを使って引退することが決定している。昨年はエプソムCと毎日王冠を逃げて連勝したが、天皇賞(秋)は9着に終わった。2番手に控えて力み、速い上がりを繰り出せなかった。

東京芝は[3-0-0-1]。アイルランドTは前半5F58.2秒で逃げて直線で外に寄れて外ラチまで行ったが、1分58秒3で押し切っている。昨年は2番手に控えて失敗しただけに今年は強気にハナを切るのではないか。JRAは逃げるエイシンヒカリを1枠1番に入れてきた。サイレンススズカと同じ1枠1番。天皇賞(春秋)で武豊騎手は1枠1番なら[3-1-0-1]で天皇賞(春)で3勝を挙げている。今年の天皇賞(春)を逃げ切ったキタサンブラックも1枠1番だった。休み明けで太め残りがないことが条件。

エプソムCと毎日王冠を連勝したルージュバック、大阪杯勝ち馬で前走毎日王冠2着のアンビシャス、昨年の天皇賞(秋)勝ち馬ラブリーデイ、同2着馬ステファノス、ドバイターフ勝ち馬リアルスティール、安田記念勝ち馬ロゴタイプ、前走オールカマー2着のサトノノブレス、前走京都大賞典2着のアドマイヤデウス、京都記念勝ち馬サトノクラウン、カンパニーの半弟で前走毎日王冠3着のヒストリカルなど。今年はモーリス、エイシンヒカリが出走してきたことで例年よりも予想が難しくなっている。それでも穴馬はいる。

ルージュバックは東京芝1800m以上[3-1-0-0]。エプソムCと毎日王冠の上がりはメンバー最速の32.8秒、33.4秒。今週からBコースに変更される点と前2走より2キロ重い56キロを背負う点がカギ。アンビシャスは中山記念でドゥラメンテにクビ差の2着に入り、大阪杯でキタサンブラックに競り勝って優勝。宝塚記念は折り合いを欠いて16着に終わったが、休み明けの毎日王冠はメンバー2位の33.6秒で伸びてクビ差の2着に入った。内枠はいいが、58キロを背負って切れる脚を使えるかがカギ。

ラブリーデイは今年4、4、4、3着と勝ち切れないレースが続いている。昨年以降、休み明けを除き、芝2000~2200mで良馬場なら[5-0-0-0]。6歳以上の高齢馬は不振だが、陣営は芝2000mが得意なルメール騎手を確保。昨年は4枠8番からロスなく回ったが、今年は大外8枠15番。ルメール騎手が大外枠をどう克服させるか。ステファノスは前走毎日王冠で直線で前が詰まって脚を余し0.8秒差の5着。昨年の天皇賞(秋)と同じ14番枠。不利な外枠に入ったが、外差しが決まる馬場&展開になれば。

リアルスティールはムーア騎手でドバイターフを優勝。前走安田記念は緩い馬場と折り合いを欠いたことが敗因。皐月賞2着馬で距離はこなし、東京では共同通信杯でドゥラメンテ、アンビシャスに勝っている。芝1800~2000mは[3-2-1-0]。毎日王冠は体調が整わず回避したが、Mデムーロ騎手が持ってくるか。今週からA→Bコースに変更されため、まずは土曜の馬場傾向を注視したい。東京芝2000mは枠順の有利不利が大きいコース。基本的に内枠が有利だが、馬場造園課の設定と展開によって変わる可能性がある。

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