この季節になると、自然に郵政選挙の当時を振り返る気分になるが、今年は同じ時期に選挙が重ねられた事情もあり、4年前の
ブログを読み返して、8月8日の解散からの「小泉劇場」の刻一刻を思い出すことが多くなってしまう。今回のマスコミは、延々と民主党の財源論叩きと橋下徹の「地方分権」擁護で選挙報道を埋めているが、少しは国民新党の主張に耳を傾けて、4年前の郵政選挙が何だったのか、郵政民営化が何だったのかを議論する態度を持ったらどうなのか。4年前の今日あたりは、民放のワイドショーが選挙区に放たれた改革派の刺客候補に密着し、郵政民営化の宣伝扇動で報道を塗り潰している時期だった。党選対本部に陣取った小泉純一郎と飯島勲が次々と刺客ギャルを公認し、それを武部勤が記者の前にお披露目して造反議員の国元に送り込み、選挙のニュースは刺客候補の話題一色だった。テレビは選挙報道なのか芸能報道なのか見分けのつかない状況になり、そこに「改革」のTシャツを着た堀江貴文が参戦してお祭りの主人公を努め、選挙は小泉純一郎と掘江貴文を勝たせるための国民的ショーイベントとなった。報道ステーションの古館伊知郎は、スタジオの生討論で郵政民営化反対の議論を無理やり妨害して封殺し、報道の中立性をバイオレイトして小泉自民党に風を吹かせた。