憲法記念日の集会と言うと、通常は改憲派の側の動員数が大きく、護憲派の熱気が萎み気味だったのが特徴だったが、最近は様子が変わり、今年も著しい逆転状況が確認された。テレビの画面を見ても、福島瑞穂が登場した日比谷の「
5・3憲法集会」は盛況で満席だったが、改憲派が開いた新宿の「新しい憲法をつくる国民大会」の方は客席が疎らで、意気消沈した会場の空気が一目瞭然だった。政治家の顔も全く放送に出て来ない。時事の
記事を読むと、「
5・3憲法集会」には4500人が参加、「新しい憲法をつくる国民大会」はその1割の450人の参加とある。改憲派のモメンタムが衰え下がっている。テレビ報道では紹介されなかったが、 「5・3憲法集会」には社民党と共産党の二党の幹部が顔を揃えて挨拶していて、その意義はやはり小さくない。革新超党派による「5・3憲法集会」は、すでに10年の実績があり、今年の銀座パレードの横断幕にも、「歩み続けて10年」の言葉が書かれている。この集会を実現し、10年の伝統を築いた事務局は立派だ。写真を見ると、田中優子がパレード先頭列中央に陣取っている。この着物姿の行進がテレビで流れたら、護憲派へのプリファレンス(支持率)はさらに高くなる効果を導いただろう。狡猾なテレビは逆効果を謀り、福島瑞穂だけの映像を切り取った。ニュースでは、護憲派の8団体が集まっての共同開催という説明があった。8団体は、社民党系と共産党系と無党派系の3系列に分かれる。