鳩山辞任の政局となった。党内の権力闘争は長引かせるのは禁物だ。速攻で獲物を仕留められず、中途半端に時間をかけてしまうと、混乱も無用に大きくなり、参院選への影響も甚だしくなる。鳩山由紀夫を切るか残すか、小沢一郎は瞬時に決断しなくてはならず、残すと決めれば、全力で擁護する姿勢を示して、参院の改選議員に忍耐の説得と号令をかけなくてはいけない。よく、テレビの野球中継で堀内恒夫が解説していたが、投手が打者を警戒してカウントが悪くなった場面、一塁に歩かせるか、勝負させるかの選択でベンチは判断を迷ってはいけない。迷ったら、すぐに捕手を立ち上がらせ、一塁に歩かせて次打者と勝負をさせること。そこでベンチが判断を迷ってしまうと、投手が甘い球を投げて打たれる場合が多い。後悔が残る。ベンチの判断の迷いで負け、次の試合からのチーム全体の士気に影響する。勝負事の原理はどれも同じ。今日の民主党の政局がそれだ。いちど政局が動き始めたのなら、勝負は瞬時に決め、間髪を置かず辞任を詰めて次の局面に転じなくてはならない。小沢一郎はこういう喧嘩が大好きな男で、久しぶりに腕が鳴っているのではないか。検察やマスコミとの喧嘩は苦手だが、党内政争や選挙など、政治家を相手にした戦いには絶対の自信がある。囲碁を詰めるようにして勝つ。鳩山由紀夫が小沢一郎と正面から抗争して勝てるとは思えない。白旗を上げるしかないだろう。