その後の続報によって、大阪の事件は単なる育児放棄致死事件ではなく、母親による計画的な殺人事件の疑惑が濃厚になった。一報に接したとき、3歳の長女の体格と知能があれば、マンションの玄関扉を開錠して室外に脱出することもできたのではないかと不審に思っていたが、やはり、それをできなくする細工を母親が施していた。7/31の午後に配信された朝日の
記事によれば、姉弟が死んでいた部屋と玄関に通じる廊下を仕切るドアの玄関側に、粘着テープが貼られた痕跡が残っていて、部屋から二人が出られないようにドアが固定されていた可能性が示されている。この情報は府警からの提供で、事実であれば、母親の下村早苗が明確な殺害の意図を持ち、犯行に及んだ
物証となるものだ。部屋のドアと玄関の間には、廊下を挟んで台所とトイレと風呂があり、二人の幼児は、密室に閉じ込められたまま、台所の水道の水を飲むこともできなかったことになる。ここから想像が及ぶのは、母親がドアに外側から粘着テープを貼る行為は、そのとき、抵抗なく簡単に遂行できただろうかという疑問である。当然、3歳の姉は抵抗するだろう。二人が眠っている間に行ったか、あるいは手足を縛る等の措置をしたかという推理になる。部屋はベランダに面している。サッシ戸を開ければベランダに出られる。すなわち、幼児の監禁は、自由な身での室内放置ではなく、身体に拘束を加えた上でのものだったのではないか。