TPPについては、昨年からずっと論じてきた。私の記事は、TPPの中身がどのようなものかとか、その影響がどうなるかを説明するのではなく、どうやってTPP参加を阻止するか、どうすればTPP参加の選択に至らない政治を現出できるのかを論じたものだった。そこに関心を集中させ、可能性を論じ、提案を出し、呼びかけ、説得を試みたものだった。誰がどう動けば、TPP参加阻止に最大効果を発揮できるかを指摘する政治論であり、特定の氏名や組織を示し、具体的なアクションを提起した。そうした議論をしてきた立場から、今回の結末はとてもむなしい。声が届かなかった。反響を起こすことができず、政治を動かすことができなかった。私は、常に具体的で実効的な構想と提案を示してきたつもりだ。それは、敢えて不遜に本音を漏らせば、どれも独自のアイディアであり、キーポイントを衝く作戦立案であり、それを実行し拡大させることでTPP推進派を追い詰め、TPP参加阻止の結果に導けると自信を持ったものだった。超党派の議連結成については、TPPについて最初に論じた1年前の記事で訴えている。だが、それらしき動きが出たのは、参加決断の刻限が迫った今週の11/7だった。議員たちは何をしていたのだろう。やるべきことをやり、政治のベクトルとエネルギーを作っていたのは、農協関係者だけである。