マスコミがTPPの世論調査を打ち始めた。
共同通信の結果では賛成と反対が拮抗している。おそらく、マスコミは、11/10に野田佳彦が官邸会見を開いてTPP参加を表明した直後、「TPP支持」の世論をハネ上げて出す思惑だろう。小泉純一郎の郵政解散時と同じ手口で、「総理の決断」を巧妙に演出し、「国民は総理の決断を支持した」とする報道を撒くのだ。6年前、小泉純一郎が「賛成か反対か、国民に問いたいッ」と指を突き出したその翌日、マスコミは「緊急世論調査」の結果を発表し、われわれが唖然としているのを尻目に、そのまま小泉劇場の怒濤へと持ち込んで行った。この間、NHKがずっとTPPの世論調査を控えているのは、野田佳彦が参加表明した一瞬の時機を狙っているからとしか思えない。3週間前、NHKの大越健介は、TPP賛成が40%でTPP反対が13%だとする数字をサラッと出していた。これは、TPP参加を既成事実化して反論が盛り上がるのを封じるための世論工作に違いなかったが、この「数字」と現実の世論との矛盾を糊塗し、強引に辻褄合わせするためには、野田佳彦の「決断」で国民がTPP支持に傾いたとするストーリーに落とし込むのが一番だ。そうすれば、NHKの嘘(情報工作)がバレなくて済む。11/9の民主党の
PT総会は紛糾するだろう。紛糾と混乱は「決断」の正当性を演出するのに恰好の材料だ。