昨日(11/8)、JAが主催するTPP反対集会が両国で開かれ、6千人が集まったが、出席した国会議員の数は
100名と報道されている。一昨日(11/7)、超党派の議員が国会内で反対集会を開いたときは、参加者は
150名だった。国会開会中で多忙の身とはいえ、数が減っている点が気になる。私が懸念し、憂鬱で暗澹とした気分になるのは、11/10に野田佳彦がTPP参加を表明し、11/12のAPECの場で宣言した後の状況だ。APECは首脳が集まる会議であり、テーブルでの論議も、会議後のサマリーの発表も、全て事務方が一字一句を詰めている。今回は、特に議長国が米国であるため、米国が全体を仕切ってイベントの進行と結論を固めている。首脳の役目は、単に役者としてマスコミに絵を撮らせるだけで、2日間の日程の台本は事前に刷り上がっている。現場でゼロベースで討論して、何か決定する事案や局面があるわけではない。つまり、この時点で、日本がTPPに参加表明しないという想定はあり得ないのである。それは、ハワイの催事を企画準備してきた米国政府が顔面蒼白になる事態で、ハプニングが起きれば、APECは初日から大混乱して立ち往生となる。プログラムがリセットされ、システムがフリーズする。オバマは赤恥を掻かされて立場がない。野田佳彦と日本政府が、米国に反逆して、今から卓袱台返しの決断を下せるはずがないのだ。