民主党の役員会が小沢一郎の党員資格停止を決めた件について、マスコミ報道の扱いが予想したほど大きくない。ワイドショーは全局がこの問題をネタから外している。TBSの「朝ズバ」が小沢系議員を呼び、得意のリンチ・ショーを披露するかと思ったが、この話題は無視されていた。相撲の八百長問題を前面に出し、政局は控える放送が続いている。新聞の方も意外に注目度が低く、朝日紙面にはヒステリックな「小沢叩き」の論説がない。肩透かしを食らった印象だ。菅政権とマスコミの手法を見ると、だらだらと小沢政局を続け、2月中の予算審議の間はずっと「小沢問題」を主の争点にして流す意図が窺われ、集中攻撃で息の根を止める作戦に出ていない。今日(2/15)は常任理事会にかけ、それから倫理委に回し、最後に常任理事会で最終決定という長期日程で臨んでいて、小沢系議員に挑発を仕掛けつつ勢力を殺ぎ、マスコミ報道で「小沢叩き」を軽く流すという戦術で動いている。相撲の八百長報道が切れたとき、再び「小沢叩き」の音声を上げる魂胆だろうか。朝日の記事(4面)は、小沢系の抵抗で常任幹事会が荒れると書いている。日経の記事(2面)は、小沢系が割れ始め、執行部に恭順する議員が多くなっていて、予算関連法案に影響が出る心配はないと書いている。ただ、2紙とも、原口一博の地域新党の旗揚げについては紙面記事にしていない。