メアによる沖縄差別の暴言の件、更迭の報道は流れたが、米国政府からの正式な謝罪は発表されていない。米国は謝罪すべきであり、日本政府は米国に説明責任の履行を求めるべきだ。
この件は、クリントンにプレスの前で謝罪の言葉を言わせ、米国政府の立場と態度を明らかにさせる必要がある。メアが公務の講義で発した言葉は、米国の社会では看過できない禁忌である人種差別と偏見のオンパレードで、苟も国務省の高官が、しかも担当する国の人々に対してこうした侮辱発言をしたことは、米国政府自身にとってきわめて深刻で衝撃的な失態であるはずだ。人種の平等を理念に掲げる米国にとって、この政府内の不祥事は絶対に許容されない原罪的過誤であるはずだろう。マスコミやネットからはこうした方角の声が上がらないが、本当なら、米国内の報道と世論が敏感に問題を取り上げ、メアと国務省を糾弾するのが当然であり、米国内で自浄作用が起きてよい重大問題ではないのか。米国議会の中にも日系議員がいたはずだが、何も波紋が広がっている様子が伝わらない。在米の日系社会はどうなっているのだろう。日本は病んでいるが、米国もどうしようもなく病んでいる。現在の日本と米国の関係は、本当に醜く爛れていて、グロテスクでデカダンスとしか言いようがない。米国人は自覚していないが、日本問題というのは米国にとって深刻な病理なのだ。単に生き血を吸い取っているだけではない。毒が体に回っている。