菅直人の3/13夜の
会見では、自衛隊はすでに5万人を展開させていると言っていたが、その説明はどう考えても嘘だ。今回、被災地が広範囲に多数点在しているため、大量に派遣しても一か所当たりの投入人員が少なくなる制約は理解できるが、それにしても自衛隊の出動規模が小さく、また初動と展開が明らかに非常に遅い。おそらく、3/13の時点で実際に救助行動していたのは、菅直人が最初(3/11)に挙げた
8千人かそれ以下なのだ。その後、増派動員のオーダーは
2万人になり、
5万人に膨れ、3/12の夜には
10万人の数字になった。が、3/13朝の報道では、菅直人がコミットした10万人に対して、北澤俊美が「今日中に(制服と)検討して一両日中に動くよう整える」と、不服従の意の
コメントをマスコミに返していた。この発言は、通常の統帥プロセスなら考えられない逸脱で、自衛隊の最高司令官の菅直人が指示を下したのだから、幕僚監部が直ちに各方面隊に命令を発し、派遣部隊を編成して被災現地に急派させなくてはいけない。災害は戦争と同じだ。突然の敵軍の侵略に対して、最高司令官が即時戦闘命令を出しているのに、
幕僚監部が「一両日中に準備します」と言って怠業するのと同じである。裏を考えると、3/14の午後3時で人命救助のデッドラインである72時間を超える。北澤俊美と幕僚監部は、このデッドラインを承知しながら、意図的に「一両日中の準備」を回答しているのだ。悪魔としか言いようがない。まさに政府権力から独立した戦前の日本軍。