予想していた以上に速いテンポで事態が進行し、疑惑発覚から3日目の昨夜(3/6)、前原誠司が外相を辞任した。日曜の深夜に外務省で会見という異例の騒動で、逃げ足の速さに舌を巻くが、付き合わされた外務官僚も迷惑千万だっただろう。辞任は一つの責任の取り方だが、説明責任を果たす場から逃亡を図っていること、日本国の外交日程を混乱に陥れたこと、その二つの意味で無責任の誹りは免れない。マスコミ報道で解説されているとおり、傷口を広げないうちに姑息に遁走したのであり、職に止まっていれば政治生命に関わる重大な危機を招く恐れがあったのである。第一に、在日外国人献金の
故意性の問題がある。「認識してなかった」という釈明は嘘だ。追及の結果、事実が判明して嘘がバレると、議員辞職しなければならない破滅に至る。第二に、暴力団フロント企業からの献金の問題がある。この件では、黒い企業や代表の名前が表に出るのを恐れ、報告書に虚偽記載をする不正を犯している。政治資金規正法違反の事件としては、在日外国人からの献金よりもずっと悪質で重大だ。この件は、まだ問題のとば口に立っているだけで、全体の輪郭が浮かび上がるのはこれからである。第三に、北朝鮮との黒い癒着の疑惑がある。おそらく、週刊誌はこの醜聞にフォーカスして取材編集しているはずで、今週号で暴露記事を書いて部数を売るだろう。