昨日(10/25)の奇妙な騒動は、どう考えても、石原慎太郎の都知事辞任が事件であるのに、マスコミはそれを石原新党結成のニュースとして派手に報道で扱った。知事を突然放り出した緊急会見なのに、新党立ち上げの祝祭イベントのように演出して大きくテレビで放送した。マスコミはこの問題の意味をスリカエて伝えている。そして、石原新党の宣伝のために公共の電波を使っている。大越健介のNW9は、冒頭から30分近くをこの話題で埋め、新党結成を視聴者に積極的に印象づける姿勢を際立たせていた。まるで、石原新党の政見放送とそのヨイショ解説の特別番組だ。今週末の世論調査が意識されていて、そこでなるべく高い支持率を与えようと画策していることが窺える。少し落ち着いて考えれば分かるが、昨日の記者会見は新党結成がテーマではない。石原新党のお披露目式ではない。党名も決まっていないし、党の理念や同志も明確になっていない。活動計画も未定で、全ては決定事項の発表ではなく、石原慎太郎個人のその場の思いつきの応答である。この程度の「石原新党」の輪郭情報なら、これまで何度も本人が言い、マスコミも繰り返し報じてきた範囲で、何も目新しさはない。新しいニュースは何かと言うと、都知事を辞職したという一点だ。これまで石原慎太郎は、新党立ち上げは吠えていたが、都知事を辞めるとは言わなかった。