予想どおりの選挙結果となった。自民294、民主57、維新54、公明31、みんな18、未来9、共産8、社民2。民意が示され、国民の審判が下され、改憲と国防軍については賛成、原発については推進、消費税増税については賛成、TPPについては参加、生活保護切り下げについては賛成、の民意が示された。しかも、自民と維新を合わせれば348議席の圧倒的多数であり、これらの政策を遂行する上で何の障害もない体制となり、3分の2の再可決権も握られている。マスコミは今後、原発と消費税について順次に世論調査を打ち、選挙前と世論が変わり、賛成派が多数になったことを国民に告げて行くだろう。これらの争点について決着がついたことを確定させ、蒸し返しさせないように固めて行くだろう。原発については、来夏以降、規制委に安全宣言を出させて順番に全国の原発を再稼働させて行く。安倍晋三が言っている「10年後にベストミックス」という公約は、例の寺島実郎の「原子力立国計画」のことで、3.11以前に国が決めた原発比率50%のエネルギー戦略の意味だ。上関の工事再開も含めて、新規の立地計画が策定され認可されることだろう。一つ言わせてもらえれば、今回の選挙における反原連の不感症と不作為には驚かされた。官邸の主が野田佳彦から安倍晋三に代わるという現実についての想像力の欠如に呆れる。野田佳彦と安倍晋三は人格が少し違う。「大きな音だね」で済むはずがない。