昨夜(9/27)の報ステの放送で、三浦俊章が看過できない発言をしていた。40年前の日中国交正常化の映像を見せながら、当時の日中の関係者は戦争を体験した人たちであり、だから、このような内容の日中関係が組まれたのであり、今では時代が変わったのだから見直していいと、そう軽く言うのである。とんでもない暴論だ。この論法に従えば、65年前に施行された日本国憲法は、戦争を体験した人々の反省の念から制定されたもので、最早そういう時代ではないから、さっさと変えてしまえという結論になる。右翼の改憲論の主張と同じだ。1972年の
日中共同声明には次のように書かれている。「日本側は、過去において日本国が戦争を通じて中国国民に重大な損害を与えたことについての責任を痛感し、深く反省する」。田中角栄と周恩来が署名、日中の戦争状態に終止符が打たれ、ここから日中友好の関係が始まった。日本国憲法の9条には次のような文言がある。「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」。三浦俊章に訊きたい。65年経ったから、戦争経験者はいなくなったから、この条文は変えてもよいのか。