国が尖閣の購入で地権者(栗原家)と
合意したという記事が、今日(9/5)の朝日の1面トップ記事で出た。「大筋合意」のリーク報道から2日、素早い動きだ。朝日の記事には、「政府高官は4日、石原知事と東京都内で会談し、地権者側と合意したことを伝達。中国や台湾を刺激するのを回避するため、石原知事が要求している尖閣諸島への港湾施設整備には応じられないことも伝えた」とある。「政府高官」とは補佐官の長島昭久だったようだ。また、「首相周辺は9月下旬に開かれる国連総会出席のための訪米時の日中首脳会談を想定し、『日本政府の国有化方針を伝えたい』としている」と書かれていて、尖閣問題で合意する日中首脳会談の開催が今週末のウラジオではなく、今月下旬のNYに延期される見通しが示されている。二段階という意味だろうか。原則的立場として日本の尖閣国有化に反対している中国は、それを認める合意を早い時期に出すのは、国内世論の手前、具合が悪い。一昨日(9/3)の洪磊(外交部報道官)による
会見でも、きわめて厳しい口調で日本の尖閣国有化を非難していて、水面下で「対日3条件」で交渉している態度はおくびにも見せなかった。しかし、日本政府が石原慎太郎の機先を制して尖閣購入を固めた事実は、中国政府にとってグッドニュースであり、中南海の首脳部は安堵しているに違いない。日中両国民にとっても朗報である。