週末(5/25)から、江川紹子がネットに上げた
大沼保昭のインタビューが話題になっている。大沼保昭は、1995年に発足して2007年まで活動した「
女性のためのアジア平和国民基金」の呼びかけ人で理事だった人物だ。橋下徹の暴言によって慰安婦問題が政局の中心に浮上し、世界中から注目される騒動になりながら、日本のマスコミは、慰安婦問題についての過去の経緯を全く説明しない。1990年代は、あれほど資料映像を見せて詳しく紹介していたテレビ報道が、2007年もそうだったが、今回はそれ以上に客観的な説明をせず、右翼のプロパガンダばかりを電波で流している。そうしたテレビの悪質な「報道」に比べれば、この江川紹子の記事は意味のあるもので、「女性基金」を初めて知ったという若い世代も多いかもしれない。その点は評価に値するだろう。だが、週末のTWで連打して警鐘を鳴らしたきたように、この記事とインタビューはきわめて問題が多く、世論工作の意図が潜んでいる疑いを禁じ得ない。最初に直感を言うなら、これは、日本政府(官僚)が裏で動いている政治工作だ。不思議なことに、偶然なのか、大沼保昭は5/26のフジの新報道2001にも映像で登場した。その発言内容は、江川紹子のインタビューと同じで、慰安婦問題の解決を遠のかせ、基金事業を失敗に追いやったのは、韓国と日本の左翼の強硬論だったという主張である。