滋賀県知事選で自公候補が
敗北した。朝日と毎日と日経の編集部は、この結果に安堵していることだろう。この選挙結果ほど、「安堵」という言葉がぴったりくる政治はない。重苦しかった気分が少し軽くなり、絶望の中で微かに希望の光を見出す心理状態になった感がある。絶望と閉塞の状況は何も変わらないのだけれど、鬱病を発症するところまで追い込まれずに済んだというのが正直な感想だ。その意味で、このニュースを届けてくれた滋賀県民に感謝したい。微かな希望というのは、10月の福島県知事選のことである。あくまで希望的観測にすぎず、庶民目線の楽観論の吐露にすぎないが、今回の情勢の僥倖を受けて、小泉純一郎と細川護煕が福島県知事選に向け
再起動を始め、それを脱原発を争点にした大型の政治戦に組み上げ、自公候補に勝利する図へと持ち込むことを希う。そういう期待と願望を持って、厳しい酷暑の日々を生活することができる。安倍晋三の主観では、今回の滋賀の選挙に勝つ予定であり、確実に勝てると踏んでいたのだろう。だから、投票翌日の7/14から2日間、衆参予算委で集団的自衛権を集中審議する日程をセットしたのだ。その場で野党とマスコミのカメラに向かって、「滋賀県知事選の結果を見て下さいよ」「これが民意じゃあないですか」と啖呵を切るつもりだったのに違いない。選挙に敗北する想定はなく、裏目に出るリスクは計算になかった。暴君で倨傲な安倍晋三らしい。