先週(6/4)の憲法学者3名の国会でのハプニング以来、安保法制の論議はすっかり憲法問題に収斂された。1年前と同じ言論状況に戻り、集団的自衛権の行使が憲法上許されるのかという争点になった。今週、
時の人となっているのは、先週の憲法審査会で与党側の参考人として呼ばれた長谷部恭男だ。6/8のNEWS23、6/9の報ステの映像インタビュー、6/9のTBSラジオの
生出演と、報道番組に出ずっぱりで、この国の憲法学の権威として、政府による集団的自衛権行使を合憲化する詭弁論法を一刀両断で斬り捨てている。安保法案に反対する市民としては頼もしいかぎりで、ここ数日はテレビのニュースが愉しい。政治戦は憲法論議として構図が固まった。少なくとも、衆院での強行採決があるまでは、ずっと、法案が憲法違反になるのかどうかに注目が集まり、論点として動かず、長谷部恭男を代表とする憲法学者vs政府与党(安倍・菅・高村・北側)という図式で論戦が応酬され、国民の関心が高まり続けるのは間違いない。すなわち、これから会期延長の攻防を挟んで月末までの3週間、マスコミと国会とネットで憲法論議が詰められていく。四つのことを期待して見守りたい。一つは、NHKの
日曜討論で特集が組まれ、長谷部恭男が生放送に登場してディベートで論陣を張ることである。