< 2022年9月 > | ||||||
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ゴルバチョフの死に際して日本共産党が沈黙している。しんぶん赤旗にも記事がない。志位和夫のツイッターにも何も発信がない。黙して語らず、見ざる言わざる聞かざるを決め込んでいる。ネットで情報を探すと、8月31日に穀田恵二が会見で対応した動画があり、右翼が揶揄的に編集して上げていて、それを見ると「沈黙」の意味が了解できる。「覇権主義を踏襲したソ連共産党の中心人物であった点を思い浮かべます」と言っている。簡単に言えば、日本共産党にとってゴルバチョフは面倒な人物であり、論評は避けて通りたいのが本音なのだ。意義づけを論じ始めると自家中毒になるからである。
日本共産党は、ゴルバチョフとの関係において脛に傷を持つ身なのだ。一般的には、世界はゴルバチョフの功績を高く賞賛している。冷戦を終結に導いた偉人だと讃え、ソ連・東欧の暗黒に自由と民主主義の風を吹き込み、20世紀の歴史を大きく変えた巨人という評価になっている。この認識と意義づけは普遍的で不滅のものだろう。だが、その積極的評価を言う前に、ネガティブな評価を言う一部がいる。その代表が中国共産党だ。環球時報英語版は、ゴルバチョフを「西側諸国の制度をむやみに『崇拝』してソ連の独立性を失った」と批判、「社会主義を壊した反面教師」という規定を与えている。
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