< 2024年5月 > | ||||||
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円安の報道を見ながら感じたのは、誰も経済のスケールについて論及しなかった点である。現在の、2022年から2年半に及ぶ歴史的円安(円弱)について、国力の低下という抽象的な議論はされたが、経済規模の推移を数値で比較分析する視点と説明がなかった。円弱がなぜ起きたのかについて、マクロ経済の最も基本に立ち戻っての考察と了解がない。その点が不満で落胆を覚えた。日本とドイツのGDPを比較すると、この30年間でドイツ経済は2倍に拡大している。日本経済の成長はゼロ。日本とアメリカのGDPを比較すると、アメリカは30年前の何と7倍に拡大している。世界全体のGDPは30年間で3.6倍の大きさになっている。いつも言っていることだが、経済は数字の世界であり、経済活動のサイズとスケールを客観的に押さえるところから認識と思考を出発させないといけない。
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バックナンバー 2024年05月分 会員登録する4/29、1990年以来34年ぶりに1ドル160円を突破する歴史的円安となった。直後から当局による二度の円買いドル売りがあり、8兆円を投じての為替介入が行われたが、その後も円高に反転する気配はなく、1ドル155円の線で推移している。2022年初めから始まった急激な円安は、一旦落ち着く様相を見せたが、2023年半ばから再び加速し、今年に入ってからは下落しっぱなしの状態だ。1ドル120円はおろか、1ドル140円の線も、はるか遠く霞んだ地平に離れ去ってしまった。1ドル160円をつける直前、加谷珪一が語っていたコメントが印象に残っていて、どの番組だったか忘れたが、この円安が秋以降の物価高となったとき、非正規など低収入の日本の若年層は十分な栄養素を摂る食料品の購入ができなくなり、健康に悪影響が及ぶだろうと危機感を露わにしていた。
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バックナンバー 2024年05月分 会員登録する連休明けの 5/10、「統合作戦司令部」を新設する法改正案が参院本会議で可決され、国会で成立した。マスコミはこの事実にほとんど触れず、ろくに報道していない。6年前、この組織の必要性を中谷元が喧しく喚き始めた当初は、「統合作戦室」という名称で呼んでいた。中谷元や森本敏の発言と扇動を聞いて、咄嗟に意味を直観したのは、この組織が中国との戦争のために新設する戦時大本営であるという真相だった。そこで、『大本営の設置 -「統合作戦室」の出所は第4次アーミテージ・レポート』という記事を書いてブログに上げた。時宜を得た有意味な分析と提起であり、多少の反響を呼ぶだろうと内心期待したが、全く注目されず、誰の関心も惹かなかった。世論の喚起に寸毫も役立たなかった。6年間、ずっとそのままの状態で、今回、国会に上程されても議論にならず、無風で国会を通過している。
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バックナンバー 2024年05月分 会員登録する今年は2024年。米太平洋軍前司令官のデービッドソンの提起によれば、2027年に想定している台湾有事の3年前の時点になる。この日程は、その後、CSISのシミュレーションなどによって前倒しされ、関係者は2026年を台湾有事のターゲットと設定して工程表を進めている。したがってその戦争計画に従えば、今年5月3日は開戦2年前の憲法記念日だった。何事もなく過ぎ去ったように見える今年の5月3日だったが、振り返って政治の内実を凝視すると、実際は相当に危うかった事実が看取される。改憲側は、今年の通常国会で条文改正の確定と発議を狙っていた。その実行に向けて昨年から着々と戦略を進めていた。結論を先に言えば、今年の改憲発議を未然に止めることができたのは、上脇博之と赤旗報道のおかげであり、自民党の裏金問題が浮上して政局の焦点となった偶然による。
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バックナンバー 2024年05月分 会員登録する4/28(日)、注目の島根1区、東京15区、長崎3区の3補選の投開票が行われ、立憲民主党候補が全勝、自民党は全敗の結果となった。マスコミが事前に情勢報道したとおりの決着となり、裏金問題で業を煮やした国民が、自民党に対して厳しい民意を突きつける事態となった。ゴールデンウィーク前半のマスコミ報道は、この問題に関心が集中している。日経新聞は、何と開票スタートから30分後の 4/28 20:30 のタイムスタンプで社説を上げ、「補選全敗で崖っぷちに立った岸田政権」と見出しを打っている。この早業からは、事前調査でこの結末を十分に確信し、予め原稿を準備していた編集部の内情が窺われる。与野党一騎打ちの対決構図となった島根1区は、名にし負う「自民王国」でもあり、最も注目された選挙区だったが、大差をつけて立憲元職の亀井亜紀子が自民候補に圧勝した。(写真は朝日新聞)
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