「新たな歴史を刻む3歳ダート決戦」
ダート改革元年。羽田盃、東京ダービーがJRA勢に開放され、ジャパンダートダービーは秋へ移行してジャパンダートクラシックへ名称変更。ブルーバードC、雲取賞、京浜盃も交流重賞となり、3歳ダートクラシック路線が整備された。雲取賞、京浜盃、羽田盃の勝ち馬は不在となったが、JRAからユニコーンSの1、2着馬、羽田馬の2、4着馬が参戦。地方勢も高知の無敗馬、羽田盃3着馬、東京湾Cの1、2着馬などが出走してフルゲート16頭が揃った。必見の一戦だ。
アンモシエラはメンバー中唯一の牝馬だが、ブルーバードCを勝ち、京浜盃と羽田盃はともに2着。王道路線を歩んで崩れずに走れている。タフな先行力があって簡単には止まらないタイプ。2000メートルも十分こなせると判断。また、大井の馬場、ナイターを2度経験しているのも強み。デキも安定しており、前2走の勝ち馬が不在なら改革元年に牝馬の戴冠があっていい。
ハビレは京浜盃、羽田盃がともに不利を受けてまともな競馬ができず、不完全燃焼。大井を2度経験して、今回は笹川騎手も2度目の騎乗。これは間違いなくプラスのはず。ヘニーヒューズ産駒で距離が延びてどうかでも3歳限定戦なら折り合いさえつけば何とかなるはず。状態に不安もなく、まだ評価は下げられない。道中スムーズに運べれば巻き返しは十分可能。
ラムジェットはユニコーンSの覇者で、前々走のヒヤシンスSではハビレも撃破している。前走では1周競馬も無難にこなして京都の1900メートルであの強さだったら距離不安もなし。追って不発はなく、長くいい脚を使える。単純な能力比較なら一枚抜けた存在かも。あとは、JRAとは違う地方の馬場、ナイターさえ気にしなければ、あっさり戴冠のシーンも。
サトノエピックはユニコーンSで2着。これでダートに路線を変更してから3戦して1、1、2着となった。東京の2100メートルで勝っていて距離延長もOK。また、馬格があって機動力もあり、力のいる地方の馬場向きの感じもある。要注目。
シシュフォスは南関東限定のクラウンCを勝って前走の東京湾Cを2着。非凡なレースセンスの持ち主。道営デビューで門別で3勝。右回りに替わる点は問題なく、鞍上も引き続き森騎手。相手は強化されるが、好枠も確保して一考余地。
シンメデージーは高知で6戦6勝の無敗馬。前走は園田の重賞、西日本クラシックに遠征して見事な勝利だった。まだ底を見せておらず、鞍上はこれまで3戦3勝の吉原騎手。これまでとはメンバーが違うが、未知の魅力があって軽視はできず。