岩「あ~~~なんかイイ匂いするー!」
健「ほんまや!!」
臣「……」
コーヒーの…匂い?
❀「家でコーヒー淹れてきたの♡良かったら飲んでね♡」
隆「やった~~~!」
先週から始まった、ツアーのリハ。
彼女は時間がある時はこうして顔を出してくれる。
直「もう~~お前ほんとすっかりコーヒーにハマッちゃったよね~~w」
❀「だって~~哲也くんが色々教えてくれるから♡」
健「へぇ~❀❀さん、哲也さんとも仲良いんすかー?」
❀「うん♡」
臣「……」
ふーん、哲也さんとねぇ。
岩「すごい!これ香りもイイし、味も美味しい!」
❀「良かった~~♡」
みんな美味しそうにコーヒーを飲んでて、それを眺めてると…
❀「はい、臣くんはカフェオレ♡」
臣「……」
❀「ブラック飲めないんだもんね?」
臣「……」
隆「❀❀さんやっさし~~♡」
臣「ありがとうございます。」
彼女の手から、コーヒーカップを受け取った。
岩「あれ、❀❀さんの分なくなっちゃったよ?」
❀「いいのいいの、みんなが飲んでくれたら♡」
臣「ああ、じゃあこれ飲みますか?」
まだ口を付けてないカフェオレを返そうとすると…
直「❀❀はブラック派なんだよw」
臣「え…?」
直「甘いの好きじゃないもんな?」
❀「うん。」
臣「……」
甘いのは…好きじゃない…?
じゃあ…この間…
俺にカフェオレ飲みたいって言ったのは、何だったんだよ。
臣「カフェオレ飲めないんですか?」
❀「……うん。」
臣「へぇ……」
❀「……。」
あんなに欲しがってたくせに。
欲しかったのはカフェオレじゃなくて、俺のキスだった…ってこと?
直「あーー!俺の好きな差し入れあんじゃーん!」
直人さんが席を立って、俺たちに背を向けた。
その隙に俺は、テーブルの下で彼女の手にそっと触れて…
その甲を2回、トントンと叩く。
これが最近の、俺たちの合図。
みんなといる時はもちろんいつも通り。今まで通り。
リーダーの彼女と、メンバー。
ただそれだけの関係。
敬語で話すし、怪しまれるような言動は取らない。
でも、二人になれば…
❀「あっ……は…ぁっ…!///」
止まらない欲情をぶつけ合って、ひたすら快感に溺れる。
臣「はぁ…、っ///」
ただただ、気持ちがイイ。
この人の身体が。
臣「ん…っく…///」
どうしてこんなに甘くて…柔らかくて…
❀「や…ぁっは…ぁっ!///」
俺をとろけさせてしまうんだろう。
俺はもう、最近他の女を抱いてない。
どうでもいい女で気を紛らせるのはもうやめたんだ。
そりゃー抱けば誰だってそれなりの快感はある。
でも…
彼女と比べると、そのどれもが物足りなくて、満たされない。
だったら彼女を抱きたい熱量をそのまま溜めておいて、彼女で発散させる方がずっと気持ちがイイ。
そう気付いたから。