翌日。
私はまた隙を見つけて、レコーディングルームへ向かう。
隆二くんが一人でいるって、わかってる時間帯に♡
__コンコン。
ドアを開けて中を覗くと、私を見て動揺したような少しだけ嬉しそうな、そんな複雑な表情を浮かべる彼。
❀「入ってもいい…?」
隆「……はい。」
パタン。
❀「……えっと…また差し入れ、持ってきちゃった…。」
隆「ああ…、ありがとう…ございます。」
お互い意識してるような、微妙な空気が流れて…
❀「少しだけ…話しても…いい?」
隆「ああ、全然大丈夫ですよ。」
そう言うと彼はソファーの隣を空けてくれた。
❀「……昨夜…ね…?」
隆「……」
❀「直のこと…誘ってみたんだけど…」
隆「……っ」
❀「やっぱり…ダメだったの……」
隆「え…?」
なんてね。
全然嘘なんだけど。
隆「ダメだったって……」
❀「…抱いて…くれなかったの…、直…。」
隆「どうし…て…っ」
❀「直には絶対…言わないでね?」
隆「言いませんよ。」
❀「……っ」
言葉に詰まったように、わざと涙をこぼして見せる。
隆「泣かない…で…っ」
隆二くんは優しく私の手を握ってくれた。
❀「私…ね…?昨日…隆二くんに…抱いてもらって…」
隆「……っ」
❀「すごく…嬉しかったの……」
隆「……///」
彼の手をそっと握り返す。
❀「すごく…あたたかくて…気持ち良くて…」
隆「////」
ほら、思い出すでしょう?
昨日の快感を。
❀「女で良かった、って…思わせてくれたの。」
隆「そ…んな…、…///」
❀「本当だよ…?本当に……気持ち良かったの…///」
隆「それは…俺も…です…///」
恥ずかしそうに俯く彼が、可愛くて。
❀「隆二くんに抱かれてる時は…すごく幸せだったの…」
隆「……///」
❀「…でも……」
また涙をぽとりと落とした。
❀「直は…もう…私のことなんて…女として見てくれて…ないのかな……」
隆「そんなことないですよ!」
❀「…っ」
隆「だって…いつもあんなラブラブで…俺たちにだってノロけてるじゃないですか!」
❀「…あれは…違うの……」
隆「え…?」
❀「みんなの前では…ああしてるだけ。」
隆「……っ」
❀「私が話してることが…本当なのよ…?」
隆「…そん…な……」
素直な隆二くんは信じてくれるわよね?
❀「私…もう…苦しい…っ」
隆「……っ」
彼の指先が、私の涙を吸い取ってくれた。
隆「ちゃんと…話し合ってみたら…どうですか…?」
❀「…怖い…の…っ」
隆「…でも……」
❀「やっぱり私、自信なんて…持てない…っ」
隆「……っ」
隆二くんの胸にすがるように飛び込めば、彼は予想通り…私を優しく抱きとめてくれた。
❀「…ね…ぇ…、お願い……」
隆「……え?」
❀「今夜…勇気を出して…直と話してみるから…」
隆「……」
❀「だから……」
隆「……」
目を潤ませて、ペロリと舐めた赤い唇で、彼に顔を寄せた。
❀「…もう一度だけ……、お願い…///」
隆「……っ///」
その言葉の意味をすぐに理解した彼は、その顔を赤くして目を逸らした。
隆「それ…は…っ」
❀「隆二くんの腕の中で…女だって…感じさせて…?」
隆「…っ///」
ほら……
これだけでもう勃ってる。
素直な身体ね…?
❀「……ねぇ、させて…?」
隆「え…っ」
それを服の上からひと撫でして、私は彼のスウェットを無理やり下ろした。
隆「え、…ちょっ…っと…///」
戸惑いながらも、もうわかってるでしょう?
期待してるでしょう?
❀「しても…いい…?///」
わざと上目遣いでそう聞けば。
ダメなんて、言えないはず。
……たっぷり、気持ち良くしてあげる♡
……ぺ…ろ、……ぴちゃ…っ
隆「あ……ッ、…ちょ…っ……だ…め…ッ///」
その「ダメ」は「気持ちイイ」って意味でしょ?
ほら、感じて?♡