つまみ食い
つまみ食い
完結
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発行者:新菜
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2017/08/07
最終更新日:---

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つまみ食い 第23章 次のターゲット

❀「おはよう♡」

岩「あ、おはよう…ございます…//」



挨拶だけして私の側からそそくさと離れていく岩ちゃん。



まだ意識してるの?子供みたい。

たかだか一回のSEXで。


私はもうあなたに興味はないから安心して♡



❀「あ、隆二くん…おはよう♡」

隆「…っ…おはよう…ございます…///」



ペコリと頭をさげると、彼はすぐに楽屋を出て行ってしまった。


私はみんなにバレないようにその後をすぐに追いかける。



❀「隆二…くん…っ」

隆「…っ」



彼の背中にそっと手を置くと…



臣「マジっすかー?w」

直「そうそう、だから明日見てみろって!w」

臣「あっはははw」



直と臣くんの笑い声が聞こえてきて…



隆「……っ」



隆二くんは私の手を取って、階段の裏に回った。



❀「隆二…くん……」



小さく名前を呼べば、彼は切なそうな表情を浮かべて。



隆「もう…俺に…話しかけないで…ください。」

❀「…どうして…っ……どうしてそんなこと言うの?」

隆「……っ」



そんな苦しそうな顔で、どうして……



隆「あなたといると…自分が…止められなくなりそうで…怖い。」

❀「……っ」



わかっていて、彼の頬にそっと手を伸ばす。



❀「どういう…意味…?」

隆「……っ」



頬に触れた瞬間、彼は私の手を取って、私の頭の後ろを掴んだ。



❀「……ッ…ん……///」



勢い良く塞がれた唇は、すぐに離れて…




隆「こういう…こと…っ」



泣きそうな顔で、彼が呟いた。




隆「昨日も…ほんとは…ダメだって自分に何度も…言い聞かせたのに…」

❀「……」



後悔…してるの…?



隆「あなたを前にすると、止められなくて…」



あんなにキモチ良かったのに、どうして後悔するの?



隆「これ以上、あなたに溺れられない…っ」

❀「…どう…して…?」



目に涙を溜めて、彼を見上げた。



隆「どうして…って……あなたは…っ」

❀「……」



そう言いかけた彼の唇を、人差し指で塞いだ。




❀「溺れちゃ…ダメなの…?」



本当はまた、私とシたいんでしょう?




隆「あなたは…っ!直人さんの…っ」



直人さんの彼女だから。

そう言いかけて、彼は私をグイッと離した。



隆「この三日間、あなたのことばかり考えて…何も手につかないんです。」

❀「……」



可愛い。ゾクゾクしちゃう。



隆「こうして…目の前にいるだけで…あなたが欲しくなって…仕方ない。」



だったら…



❀「……また…抱いてくれたら…いいのに……」



そう言って彼に身を寄せたけれど、彼の手に阻まれた。



隆「本当に…溺れそうなんです。…だから…もう…、やめてください…っ///」



必死に私を拒む彼に、気持ちが冷めていくのは…


きっとこれ以上私が何を言っても、彼の考えは変わらないとわかったから。



つまらない。


この関係を楽しんではくれないのね。




❀「困らせて…ごめんね……」

隆「泣かない…で…っ」



女の嘘泣きもわからないくらい、ピュアな子。


仕方ないから離れてあげる。



❀「隆二くんとのことは…誰にも…言わないから…」

隆「俺も…誰にも…言いません。」

❀「……ありがとう。」



そう告げて、私は楽屋に戻った。

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