春夏秋冬 Ⅱ
第6章 パジャマと媚薬
皓様はよく服を買ってくれる。中には女性物のかと思うような可愛いコートやシャツもあって困る。
けど、今回の贈り物は、下心と呼ぶことさえ控え目だろう。
「‥‥‥これを、どうしろと?」
王都から帰宅された皓様は、お土産だと言って、可愛らしく包装された大きな箱を抱えていた。
その箱を見た瞬間から、何となく嫌な予感がしていた。
箱から出てきたのは、白いパジャマの上下だった。
ただし、透けていた…。
パジャマを広げて呆然とする俺に、皓様は月の光も霞むような美しい笑みを浮かべて囁いく。
「今夜着て見せて」
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