歌舞伎町キャバ嬢の嘘のような本当の話し
第2章 ツカサ
ツカサのお店は、そこそこ有名な店だった。
箱も大きい。
入口に先月のナンバーがパネルで飾られてる。
ツカサはナンバー5
けっこう売れてるんじゃん、
ビラにでてるから
売れてないホストだと思ったよ
って言ったら
全然あかんねん、そんなんじゃ
と笑って言ってたよね。
同業者だから、気持ちもわかったし
同業だからこそ、あんまり世界を見たくなかった。
ホストにハマるキャバ嬢なんて
残念、としか思ってなかったから。
でもお店には、私たちみたいな
店終わりのキャバ嬢たちがたくさんいた。
当たり前のようにヘアセットをがっつりやって
当たり前のように暗い店の中でもサングラスを
かけてるキャバ嬢は
同じ職業でもちょっとあほらしいと思ったよ。
その日はホントにタダ飲みをして
初回だったから、ツカサを送り指名にして
帰った。
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