三毛猫は笑う
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発行者:MEI
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ジャンル:ミステリー・推理
シリーズ:三毛猫シリーズ

公開開始日:2010/06/21
最終更新日:2010/06/26 23:54

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三毛猫は笑う 第3章 執筆中


甲高い悲鳴の中、H.Bの4人は階段を降りていく。



スポットライトの眩しさに目を一瞬細めながらも笑顔は崩さない。



某有名音楽番組のゲストとして呼ばれた4人。今回のメンバーの中では主役ともいえる。



むろん、客席からの歓声も凄まじい。



他メンバーの曲も終わり、H.Bの番がやってくる。



4人がステージに立つと歓声はなくなり静寂が生まれる。



静かな中、純也が小さなビートを刻み始める。



次第に大きくなるリズムに実のベースが重なる。



さらに重なる要のギター。頭を振って音楽にのる。



スタンドに手をかけ目を閉じている俊介の瞳が開いた瞬間、『歌』が始まる。



不器用なラブソングを俊介の掠れたセクシーさを感じさせる声が紡ぐ。



何人かのファンの女の子は胸元のシャツを握る。



切なさと甘さが胸をしめつける。



こんなふうに思われたい。



皆がそう思う。



手を伸ばせば届きそうなのに、届かない。



この距離がもどかしい。



静かに終わる歌。



4人が瞳を合わせ頭を下げると拍手が沸き起こる。



観客の反応に4人は満足げに微笑んだ。



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