酔った後の週末
第3章 3章 スキャンダル
深くて暗い 洞窟の底から 地上を探るかのように
僅かに 布団の端が持ち上がった 明るみから
外の 室内を 覗いてみる
ベッドの向こうの ソファーに
座っているのは 半裸の女?
そうではなくて
彼が ブラと ショーツを つけて
座ったまま 眠りこんでしまっているのがわかる
女の 下着を 着たまま
細くて 白いけれど 明らかに 男の脛が見えた
私が脱ぎ捨てた 下着を 身に着けて
そのまま 眠り込んだ 彼は
いったい なにをするつもり だったのかしら?
彼も かなり 酔っていたことは わかった
私だけでなく そのことは 少しホッとしたけれど
裸で 縛られて 失禁を してしまった 私の
逃げることの出来ない 恥ずかしさの
絶望的な状況は 変わらない
変態と 彼をなじる 気力もなく
いつしか 私は また まどろみに 入ってしまう
*
いきなり 布団を 剥がされて
私の 世界は 明るい視界に 曝け出され
私は 眼を醒まされる
もうすでに 昼の陽が 室内に差し込んでいたから
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