日本をナナメに見る
第10章 苦悩するすき家にとりついた病巣
人の欲望ほど厄介なものはないのではないだろうか?
なぜなら欲望に憑りつかれた人間は物事を正しく判断することが出来なくなるからだ。
そんな強欲に憑りつかれたすき家は、いまだに苦戦を強いられているようだ。
直近の月次売り上げを見てもそれは明らかだ。
一体どこですき家は間違えてしまったのだろうか?
昨今の原材料費の高騰も一因ではあるのだろうが、それらを吸収して健全な経営を続ける企業も少なくない。
事実を見ればすき家自体に問題があると考えるのが合理的ではないのだろうか?
では一体すき家に何が起きているのだろうか?
もともとすき家は高成長を続けてきた会社だ。
そんな高成長を続けている間に何か重要なものを見過ごしてしまったのかもしれない。
通常飲食チェーンが高成長を続けていく場合、店舗数を増やすのが基本だ。
なぜなら一店舗当たりの売り上げを増やすより簡単に売り上げが多くなるからだ。
だがこれには落とし穴が隠れているのだ。
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