日本をナナメに見る
第17章 勝者なきビール戦争に苦悩するアサヒ
このところの暑さは本当にひどいモノだ。
やはり温暖化の影響なのだろうか?
一昔前までは”暑い夏にはビール”であったのだが、そんな話は今や昔。
ビール消費量は年々下がり続けているのである。
だがどんなに逆風であろうと利益を追及するのが企業であり、ビール業界はまさに戦国時代さながらの様相だ。
一体なぜビールの消費量は減ってしまったのだろうか…?
この原因については長い不景気や人口減少、または若者のビール離れなど諸説あるのだが、どれもこれも決定的な原因とは思えないように思えるのだ。
確かにそれらの要因が影響しているのは間違いではないのだろうが、どうにも納得できないのだ。
”ではなぜなのか?”になるのだが、この件を詳しく検証しているうちにある仮説にたどり着いたのだ。
それは”日本人はもともとビールが好きではなかったのでは?”と言う説だ。
ビール好きの方からすれば『お前は何を言っているんだ!』と怒りの声が聞こえてきそうだが、そう考えるのが最も合理的としか思えないのだ。
では”過去の大きなビール消費はなぜなのか?”と言う事になるのだが、それには労働環境の変化が大きく関係しているのではないだろうか?
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