日本をナナメに見る
第22章 シリーズ01 止まらぬデフレ消費~粘りの経営 丸亀製麺~
讃岐うどんのチェーン店丸亀製麺が好調だ。
直近の月次売り上げを見てもそれは顕著で、来店客数・客単価ともに前年越えの絶好調経営だ。
最近は円安による材料費の高騰により、値上げに踏み切るチェーン店が多く…
客単価の上昇が来店客数減を招く事例が多く見られる中、客単価・来店客数ともに増加させるのは至難の業のはずなのだが…
やはり日本人はうどんが好きと言う事なのか?
いや…
これらを達成できたのは、過去に丸亀製麺が味わった苦境の中で学んだノウハウが生かされているのだ。
そもそも丸亀製麺は讃岐うどんなのに、兵庫県発祥と言う少々変わった生い立ちなのだ。
当時の母体は焼き鳥居酒屋であり、もともとうどん屋であったわけではないのである。
しかし折しもうどんブームの追い風もあってか、新業態であった丸亀製麺は急成長を始めるのである。
業績は順調に伸び”全てはうまく行く”と見えたのだが、ある変化が訪れるのである。
それは店舗数の飽和だ。
どんなにうまく考えられたチェーン店においても、必ずどこかで訪れるものであり…
しかも多くの場合その数がどこにあるのかわからず、急成長を続けていたチェーン店は飽和してから気づくのが大半なのだ。
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