禁断の純愛
禁断の純愛
完結
発行者:新菜
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ジャンル:恋愛

公開開始日:2015/11/01
最終更新日:---

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禁断の純愛 第3章 再会
◇が男三人に
連れていかれそうになってるのを
見つけて

俺は慌てて呼び止めた。


遠くからでも…
すぐに◇だってわかった…

忘れるわけない…
大好きな…誰よりも大事な◇の姿を…


振り返った◇は
6年前よりも
ずっと大人になっていて

でも…間違いない、◇や。


◇は…
死んだような目で俺を見た。


◇)おに…ちゃ…ん?
健)……


しばらく俺を見た後
◇は男達の腕を掴んだ。


◇)早く…して…
男)は?
◇)早く…連れてってよ!!!
男)あ、ああ……


男たちがそのまま◇を
連れ去ろうとした。

何でや!!!


健)待てや!!!


男たちが◇を抱き上げて
ホテルに入ろうとした。

俺は後ろから体当たりして
蹴り飛ばして…
また立ち上がれないくらいに殴りつけた。


◇)いや!!離して!!
健)何言うとんねん!!


◇は泣きながら
俺の手をふりほどこうと抵抗する。


◇)離してってば!!!
健)あほ!!!


話にならんから
俺はとりあえずそのまま◇を担いで
目の前のホテルに入った。


ベッドに◇を座らせると
◇はすぐに立ち上がって
部屋を出ようとした。


健)待て!!!


思わず後ろから抱きしめた。


◇)離して!!!いや!!!
健)離さんわ!!!
◇)……っ


腕の中で…
◇が大人しくなった…


健)どんだけ心配したと
  思ってんねん!!
◇)……
健)街中探して…やっと見つけて…
◇)……
健)やっと…会えた…
  …やっと……


◇の小さな身体を抱きしめながら
俺は泣きそうやった…


◇)やめ…てよ…
健)……
◇)離し…て…
健)会いたかった…
◇)……
健)ずっと…会いたかった…
◇)……


今…俺の腕の中におる…
生きてる…
それだけで…もう…


◇)あたしは…
  会いたくなかった…
健)……
◇)なん…で…?
  なんで会いに来たの…?
健)……
◇)あたしのことなんて
  もう…忘れてよ…っ
健)……っ


◇の肩が…震えてる…


◇)お兄ちゃんは…
  お母さんと幸せなんでしょ…?
健)……
◇)だったら…
  あたしのことなんて…
  もう…いいじゃない…


聞き慣れない標準語で
静かに話す◇が…
なんだか遠くに感じる…


健)ええわけないやろ…
  言ったやん。
  お前は…俺の宝も…
◇)やめてっ!!!!


◇が振り返って
目に涙を浮かべながら
俺を見た。


◇)あたし…もう…
  違う…のっ…


綺麗な瞳から
涙がこぼれだす…


◇)お兄ちゃんが知ってる
  あたしじゃないっ!!!
健)……っ
◇)もう…汚いの……
健)……
◇)こんな…あたし…
健)……
◇)お兄ちゃんの
  宝物なんかじゃ…ない…
健)……
◇)こんなあたし…
  見られたく…なかった!!

どんっ……

◇が泣きながら
俺の胸をたたいた。


◇)どうして…
  会いに来たりしたのぉっっ!!!


泣きながらそう叫ぶ◇を
俺はひたすら抱きしめた。


◇)会いたくなんてなかった!!
健)うん…
◇)見られたくなかった!!
健)うん…
◇)もう…嫌なのっっ!!
健)……
◇)もう死にたい…
健)……っ
◇)もう…消えちゃいたいよ…っ


そう言って◇は
泣き崩れた。

俺は◇を抱き上げて
もう一度ベッドに座らせた。
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