ショッピングセンターの出来事から数日間
妻はずっと放心状態のまま毎日を
過ごしていました。
私との会話もどこか上の空といった感じで
心がどこか遠くにあるみたいでした。
きっと、あの日のあまりに恥ずかしい出来事、
大勢のお客さん達の前で素っ裸になり
露出狂宣言までして、さらに自ら頼んで
全裸で写真まで撮ったことを
ずっと思いだして興奮しているに違いありませんでした。
妻は本当に好きであんな恥ずかしいことをしていたのか、
私には妻の一連の行動や露出狂宣言をいまだに
信じられませんでした。
そして、そのことについて妻を問い詰める勇気も
なかったのです。
妻がもし私に、
「本当は露出狂で人前で裸になったり、
恥ずかしいことをするのが大好きなの」
とでも言われたら、私が今まで知っていた妻は何だったのか
分からなくなるし、そんな淫乱な妻のことを
今までと変わらず愛し続けることができるのかさえ
分かりませんでした。
だから妻に隠れた性癖があるのか問いかけることなど
できなかったのです。
それから数週間、妻は相変わらず家の中で
露出度の高い恰好はしていましたが
それ以外の目立った変化はありませんでした。
そんな時、妻が私に今度の休日にスパリゾートに
行きたいと言い出したのです。
私は断ることもできず、妻に言われるまま
一緒に行くことになったのですが
どうやら妻はこないだショッピングセンターで
購入した紐ビキニを持参するようでした。
スパリゾートでも裸同然の格好を見知らぬ人達に
披露するつもりなのか・・・。
私は言い知れぬ不安と同時に、結婚してからずっと知らなかった
妻の一面が見れるかも知れないことに、心のどこかで
興奮していました。
そして、休日はやって来たのです。
妻は、あの日、買い物に行った時と同じ恰好でした。
鞄の中にはあの日買った紐ビキニが入っているのを
私は昨夜確認していました。
きっとスパリゾートではまた妻の露出ショーが
開かれるのは間違いありませんでした。