朝まで一緒に…
第1章 【隆】帰したくない
可愛くて…健気で…
時折見せる表情に色気があって…
少し笑っただけで
心臓を射抜かれるような女の子。
オレの今の好きな子。
どうしたら…
オレのこと見てくれるかな…
隆)〇〇ちゃん…
休みの日とか…何してるの?
〇)えっ…// えっと…
家の掃除したり…
隆)何それーーw
地味だなぁ…ww
〇)…….//
とか言って笑いながらも
その返事に男の気配を感じなくて
少しほっとする。
隆)出かけたりはしないの?
〇)結構…インドアかもしれないです//
隆)そっかぁ…
〇)今市…さんは…?
隆)え?
〇)あ、ごめんなさいっ、
やっぱりいいです…//
隆)……
社交辞令で聞き返してくれただけなのか
少しでもオレに興味を持ってくれてるのか
どっちだろう。
隆)オレはまぁ…
オフがあまりないから…w
〇)はっ、そうですよね!すいません//
隆)だから貴重な休みは
好きな子と出かけたいかなぁ…
〇)え…っ
なんて…
〇)好きな…子……
隆)……
〇)……
隆)丁度明日…珍しくオフなんだけど…
〇)……っ
隆)相手してくれませんか?w
〇)えっ……
隆)一人じゃ寂しいしw
〇)わ、わ、私なんかで…良ければっ//
隆)じゃあ約束♡
〇)…はいっっ///
寂しいなんて言い方しながら
君が本命なんだけど…
少しは気付いてくれたかな。
隆)行きたいところとか…ある?
〇)えっ!!
隆)……
〇)どこでも…っ…嬉しいですっ…///
隆)……っ
嬉しいですって…
そんなん…オレ期待しちゃうけど…
隆)じゃあオレが考えとく♡
〇)は、はいっっ///
隆)ふふっ…w
顔を真っ赤にして男慣れしてない感じが
また可愛くてたまらない。
明日はどんなデートにしよう。
そんなことを考えるだけで
踊り出しそうなくらい嬉しい。
顔には出さないけどね。
………………………………………………………
〇)今日…本当に…
すっごく楽しかったです…//
隆)良かった…w
ホテルのバーでカクテルを飲みながら
少し頬を染める彼女。
必死に考えたデートプランは
大当たりだったみたいで
彼女はずっと笑顔で楽しそうだった。
オレも久々のオフを心から楽しめた。
だって隣にはずっと好きだった彼女の笑顔。
これ以上のことって、ない。
〇)さっきのお店もすごく美味しかったけど…
このバーも素敵ですね///
隆)うん、オレのお気に入り。
〇)なんか…今市さんは
何をしてもオシャレだなぁ…///
隆)何それ…w
〇)///
ぽわんとした表情で
オレを見つめてくる瞳に
少し胸が熱くなる。
隆)また…さ、
〇)え…?
隆)こんな風に…オレとデートしてくれる?
〇)…っ///
隆)……
〇)私…なんかで…良ければ…//
隆)……
〇)……//
隆)私なんかじゃなくて…
〇〇ちゃんがいいんだよ…
〇)え…っ
隆)……
〇)……///
窓際のカウンター。
彼女の手にそっと自分の手を重ねた。
隆)今日…オレも本当に楽しかった…
〇)……///
隆)また…こんな風に…
二人で出かけたい。
〇)……///
隆)〇〇ちゃんと…二人で…
〇)……///
頬を染めたまま
返事をしない彼女。
でも…その表情がもう…答えてくれてる。
夜景を見ながら
二人で何杯か飲んでいると
だんだん心地良くなってきた。
隆)そんな飲んで…大丈夫?w
〇)なんか今日は…
楽しいから…お酒が進んじゃいます///
隆)ははっw
オレと一緒にいて
楽しいって思ってくれてるんだ。
〇)今市さんこそ…
私より強いお酒ばっかり…
大丈夫ですか?//
隆)オレは全然平気。
〇)……
隆)……
そう答えたけれど
一緒にいる嬉しさなのか
お酒の力なのか
頭はふわふわし始めていて…
腕時計に視線を落とした彼女の手を
オレはまた握った。
隆)時間…気になる…?
〇)あっ、いえ…っ//
隆)もう…時計…見ないでよ…
〇)……っ///
真っ直ぐに見つめてそう伝えれば
君の瞳は少し揺れた。
握っている小さな手が愛おしい。
隆)今日は…帰したくない。
〇)え…っ///
気付いたらオレは
そんなことを口走っていて…
隆)帰さない……
〇)////
握る力が少し強くなる。
こんなに君が好きなんだ。
腰に手を回し少し抱きよせる。
〇)…っ///
俯く彼女に唇を寄せ
その耳元で囁いた。
隆)朝まで…一緒にいて?
〇)……っ///
唇が触れるくらい…耳元近く
そう囁けば
少しピクンと動く君。
隆)ね……?
〇)////
目をキュッと瞑り、小さく頷くと
そっとオレの方を向いた。
熱く潤んだ瞳が
オレを見つめる。
ああ…もう…このまま…
隆)上、行こうか……
〇)////
今すぐ抱きたい。
そんな瞳で見つめるなんて反則だよ。
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