朝も…夜も…
朝も…夜も…
完結
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発行者:新菜
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ジャンル:恋愛
シリーズ:オフィスシリーズ

公開開始日:2017/05/02
最終更新日:---

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朝も…夜も… 第3章 【岩】イケナイこと

主「おお、ありがとう、助かるよ!」

❀「……いえ//」



身体を拭いて、制服を整えて…


何事もなかったかのように、オフィスに戻って、主任に本を渡した。



❀「……//」



ドキン…

ドキン…



向こうには、同じように平静を装って仕事をしている岩田さん。


さっきまで、資料室で…


あんなに激しく、私と…



❀「////」



信じられない。


朝から、あんな…


あんな…



女「今日のランチはどこにしよっかー」

女「新しくできたイタリアンはー?」



はっ!!


さっきの余韻が忘れられなくて、ボーッとしてるうちにお昼になってしまった。



女「❀❀は体調どう?大丈夫?」

❀「あ、うん…っ」

女「じゃあ一緒に…」



その声を遮るように現れたのは…



岩「❀❀さん…っ」

❀「…っ」



爽やかに現れた、王子様。



岩「よかったら、お昼一緒にどう?」

❀「…っ//」

女「あ、岩田さんと行くのー?じゃあ私たち行っちゃうねー」

❀「あ、私っ!みんなと行くっ!」

女「えっ…」

❀「岩田さん、ごめんなさい!//」



そう言って私は財布を掴んでオフィスを飛び出した。



だって…


だって…



さっきまで資料室であんなことしてた人と、どんな顔してお昼食べたらいいの??


無理!!


無理だもん///



女「岩田さん…かわいそ…」

❀「…っ」

女「せっかくお昼誘ってくれたのに…なんで逃げ出したの?」

❀「えっと……」

女「あの岩田さんだよー?」

女「そうだよ。贅沢もの。」

❀「……//」



岩田さんが社内でもすごく人気があるのはわかってる。


だってあんなにカッコよくてあんなに優しいんだもん。


だから私は…

手の届かない憧れの存在って思ってて…


遠くから見てるだけで満足だったのに…



女「手の届かない憧れの存在。」

❀「えっ!!」

女「って、さっき男どもがまた言ってたよ、❀❀のことw」

女「またー?w」

❀「……」

女「ほんっと❀❀は人気者ね~~」

女「もしかしたら岩田さんも❀❀に気があるんじゃない?」

❀「そんなの絶対ないよ!!///」

女「なんで断言できるのよ。」

❀「……///」



い、い、岩田さんが…

私に気があるなんて…


そんな自惚れ、間違ってもしちゃいけない。



でも……



じゃあどうして……

私と、あんなこと……





朝のあんな出来事のせいでやっぱりムラムラしちゃう私は…



女「お先に失礼しまーす。」

❀「お疲れさまです。」



今日もみんなが帰るのを見送って…



男「❀❀さん、また最後?」

❀「ああ、はい。もう少しやっていきます♡」

男「帰り気をつけてね?」

❀「はいっ!」



オフィスに一人になるのを待つ。



❀「……はぁ。」



やっと全員帰って、暗くなったオフィス。



岩田さんは…

営業に出たきり、「直帰」になってる。



今日はランチから戻ってきた後も、岩田さんの顔を見れなくて…


ずっと避けてたら気付いた時にはもういなくなってた。



❀「ううう…//」



岩田さんを想うだけで、疼いてしまう私の身体。


なんて破廉恥なんだろう…



❀「は…ぁ…、//」



ダメなの。


ムラムラして、止められないの。



……く、ちゅ…っ



❀「ふ…、…ぅ…」



岩田さんの逞しい身体。


汗ばむ肌。


男の人の色気。



❀「……ん、…ふ…、っ」



くちゅっ、くちゅっ、、



私を的確にそこへ連れて行ってくれる指先。



くちゅ、くちゅ、、、



❀「は…ぁ…、岩田…さ…、ん…//」



誰もいなくなった暗いオフィスで


こんな風に、はしたなく脚を開いて


私はうっとりと快感に酔いしれる。




__この時間がたまらなく好き。




くちゅ、くちゅ、くちゅ、



❀「ん、…は…、ぁっ」



目を閉じて、岩田さんのことばかりを考えて…


思い出して…




____ガタン。




❀「!!!」




嘘…っ




また、物音がして…


私は慌てて脚を下ろした。



嘘でしょ…?


もう誰もいないって確認したはずなのに…



私は必死に平静を装って、パソコンと向かい合った。


仕事をしてるフリをしてると、そこに現れたのは…



❀「……岩田…さん…?」



どう…して…



岩「……」



今日は直帰じゃないんですか?



❀「……」

岩「……」



しばらく無言で見つめ合って、

こちらへ近付いてくる岩田さん。


さっきの…気付かれてる…?



ドキッ…、ドキッ……



❀「お、お疲れ…さまです…っ」



すぐ隣まで来た岩田さんに、パソコンを見たまま声をかけると…



岩「❀❀さん…?」



岩田さんは鞄を下に置いて…


キィ……



私の椅子を、自分の方へ向けた。



❀「…っ」



恐る恐る見上げると、にっこり私を見下ろす王子様。



心臓が、バクバクする。



❀「直帰じゃ…なかったんですね…」

岩「うん、契約書置きに戻ってきた。」

❀「…そう、ですか……」

岩「❀❀さんはこんな時間までまた一人で残って、どうしたの?」

❀「…っ」



岩田さんがクイッと、私の顎を上へ向ける。



岩「みんなが帰るの待って、また一人で…イケナイこと、してた…?」

❀「////」



私は小さく首を横に振った。



❀「して…ません…、//」



だって、見られてないはずだもん…っ


すぐに、隠したし…



岩「本当のこと、言って…?」



岩田さんは今度は私の目の前にしゃがんで、私を見上げる形で、私の手を取った。

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